この映画「ブリングリング」は、セレブのライフスタイルに憧れるティーネイジャーたちが、パリス・ヒルトンやリンジー・ローハンといったハリウッドセレブたちの豪邸に忍び込み、ファッションアイテムや現金をと盗み、身に付け、遊び狂っていたという実話の事件を映画化したものだ。これらの一連の犯行は、2008年~2009年の間に次々と行われ、被害総額は300万ドル(約3億円)だという。2010年3月に、雑誌VANITY FAIRがこの一連の事件の取材を記事化した。そのタイトルが、「The Suspects Wore Louboutins」(容疑者はルブタンを履いていた。)だ。
(※記事のリンク)
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私は、このVANITY FAIRの記事は読まずして映画を先に観たが、その後即行記事をチェック。この記事のほんとそのまんま忠実に映画化したんだな…と思った。子供たちの役名は、少しアレンジして変えてあるけど、盗まれたセレブたちも同じメンバーだし、盗まれたものや、シチュエーション、動機、オードリーナ・パドリッジが最初に防犯カメラ映像をネットに上げたこと、オーランド・ブルームのロレックス何本かを5,000ドルで売ったことや、主犯でリーダーの韓国系女子は常に余裕で、レイチェル・ビルソンの家でもバスルームで過ごすほど冷静だったこと、ある女の子(映画ではエマ・ワトソンが演じている子)はその後社会貢献をしたいと、捕まった後もまさにアンジェリーナ・ジョリーになったかのようなセレブぶりでインタビューに答えていたこと… 何から何まで同じである。
この記事に出てくるティーンたちの口から出てきた表現や言葉は、全て映画の中でもキーフレーズとして出てくる。あくまでも、ソフィア・コッポラは、この記事を忠実に映画にする中で、そのティーンたちのその時の気持ちやシチュエーションをリアルに、ソフィアらしく描いたんだと思う。その描写は、さすが…というか、めちゃくちゃソフィア・コッポラらしい演出だったと思う。一番最初の出だしの"Let's go shopping!"の掛け声でブランド品が次々映るところとか、最初に、マークがレベッカに惹かれた場面のマーク視点で描かれたレベッカのふわっとした描写とか、更に皆がハイになっているシーンとか、逆に子供たちが家族と一緒にいるさっぱりしたシーンのトーンとか、音楽の使い方とか …とってもソフィアらしい要素が満載だった。
この映画は、正直、好き嫌いがハッキリ分れる映画だと思う。批判する人も結構多いのではないか。何故なら、このティーンたちの気持ちに1ミリも共感できない人にとっては、ただの薄っぺらい映画にも見えてしまうんではないかな…と思うからだ。
ただ 「The Hills」、「The City」、「Gossip Girl」、「The O.C.」あたりの番組を好きだと思える人であれば、そして少しでもああいったファッショナブルな暮らしに憧れる人であれば、この映画はもっとずっと深い内容だということが理解できるハズだ。そして、こういう社会問題を、ソフィア・コッポラだからこそ上手に映画として成立させることができたんだと思う。
私は、いい映画だと思ったよ。
ただ、「The Hills」や「Gossip Girl」が好きな人だけに、この映画を観ることを、お勧めします!
(※でももう今夜までしか映画館でやってないので、間に合わなかったらDVD等で観てください。)
(※でももう今夜までしか映画館でやってないので、間に合わなかったらDVD等で観てください。)
本国のトレーラー↓(※日本版トレーラーより魅力が伝わると思ったんで・・・)
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