2015年2月23日月曜日

Sia "Elastic Heart" と 映画「Annie」

前回、グラミー賞のレビュー時に宣言した通り、Sia"Elastic Heart"映画「Annie」について書くよ。

Siaについては、大ヒットシングル "Chandelier"で私も衝撃を受けて、昨年8月にブログ投稿しているが、グラミー賞は、前年ながらノミネート止まりだったが、今大変注目のオーストラリア人のシンガー・ソングライターだ。

今年1月、同じく "1000 Forms of Fear"というアルバムの中から、新曲 "Elastic Heart"がリリースされ、そのミュージックビデオが、また物議を醸して話題となった。
"Chandelier"でお馴染みのMaddie Zieglerちゃんが、今度は俳優(映画「トランスフォーマー」シリーズ主演の)Shia LaBeouf と、大きな鳥かごの中で踊っているわけだが、そもそも最近不思議でクレイジーな行動が目立つシャイア・ラブーフだけに…小児性愛、虐待だと騒がれた。






勿論、すぐにSia本人がTwitterで、そんなつもりは無い!不快な思いをした人には申し訳ないと謝罪していた。



ビデオ自体は、そのままYouTubeに残り… 先月からで既にYouTubeで1.4億回以上再生されている。ただ、"Chandelier"は、現在5.5億回再生なので…Sia比較だと、びっくりするほど多いというわけでは無いが。 



とにかく、私はMaddieちゃんの演技が再び素晴らしいことに、ただただ脱帽!! 現在12歳になったらしいが、このSiaのエモーショナルな歌を、ここまで表現できるとは、恐ろしい才能だ。
シャイア・ラブーフも負けずに演じていて素晴らしいが…

ちなみに、余談だが…
シャイア・ラブーフのレッドカーペットで頭に紙袋かぶったり、突然不思議なアートパフォーマンスをやったりと、何かと謎な行動は、現在テレビ東京の深夜に放送しているドキュメンタリードラマ「山田孝之の東京北区赤羽」の山田くんの行動に通じるものがある…。なんか、いつも髭をはやしているところも含め、この2人似てないか?!?!*


やはり若い頃から俳優として色んな演技をし続けていると、少々現実離れしちゃうのだろうか…?!?!(※ちなみにこの番組「山田孝之の東京北区赤羽」は、“人間好き”な人にはオススメします。)


Siaの話に戻すが…
その後、この歌が、1月17日の"Saturday Night Live"でパフォーマンスされるとのことで、どんなパフォーマンスになるんだろう?!… とかなり私楽しみにしていたが、… 結果、Shia LaBeoufの代わりに同じブロンドの鬘の女性が、Maddieちゃんと一緒に踊っていた。


で、SNLのパフォーマンスは、ある程度想定内だったのだが…

その後、"Ellen"に出演した時のパフォーマンスが、凄すぎて!!… 
Siaと大勢の子供たちが白い箱に閉じ込められ、Maddieちゃんが、箱に入った状態で、上半身だけで踊るという…感動的なパフォーマンス。



そして、グラミー賞の"Chandelier"のパフォーマンスも見事だったよね。
本当に、Siaのクリエーティビティは、測り知れないな…と。 

Siaのアルバム "1000 Forms of Fear"


そして… 何故か、日本の軽いエンタメニュースだと、Siaはただ "顔を出さないアーティスト"
と紹介されているが… 
いやいや… ソングライターとしては、全然顔出してるでぇ!!… と突っ込みたくなる。

今絶賛公開中の映画「Annie」の音楽を手掛けているSiaは、映画のプレミアで普通に笑顔で登場していたり…。



Siaは、今回の2014年版映画「アニー」の楽曲をかなりガッツリ手掛けており、元々ミュージカル楽曲の内3曲 "I Think I'm Gonna Like It Here"、 "You Never Fully Dressed Without A Smile"、"Little Girls" のリアレンジと、、更に完全なるこの映画のための新曲 "Opportunity"、"Who Am I"、"Moonquake Lake" feat. Beck 、"The City's Yours" を手掛けていて、めちゃくちゃいい仕事をしているのだ。(※"The City's Yours"は、Stargateがメインだが…)

私はこの映画を観る以前から、Sia本人が歌う "Opportunity"、 "You Never Fully Dressed With A Smile" や 今年グラミー賞で、Album of the Yearを受賞したあの Beck とデュエットしてる "Moonquake Lake" を聴いていたからかもしれないが、いちいち楽曲が、心に響いて、シーンと一緒に観ても凄くいいなと感じた。特に "Opportunity" は、アニーが歌う大事なシーンの歌よね。これらの楽曲は、2014年版の現代が舞台になっている「アニー」に、とっても良い味を出していたと感じた。

"Opportunity" のSiaバージョン


そして、映画「Annie」(2014)について…。



元々ミュージカル「アニー」の最初の映画化は1982年で、私はまさにこの映画を子供の時に映画館で観て、凄く気に入ったのを良く覚えている。まだ字幕も全く読めなかった頃だったが、その後も家でビデオを何度も観ていた記憶がある。小学校1~2年生ぐらいの頃、恐らく私にとって最も最初にハマった洋画だった気がする。(ちなみに、その次が「サウンド・オブ・ミュージック」だった。)当時は、タップダンスに憧れていた。

それぐらい思い入れのあるアニー世代の私にとって、Will Smith夫婦&Jay-Zが手掛けるアニーってどうよ?!… と半信半疑でもあった。元々Will Smithと顔がそっくり娘Willowが主演の予定で計画されていたが、実制作までに数年かかってしまい、Willowはもう歳取り過ぎだと判断され、Quvenzhane Wallisに主役を譲ることになったが、ぶっちゃけ、娘じゃなくて本当に良かった!!この子、めちゃくちゃ可愛いかった。そしてSiaの楽曲が良くて、設定が現代だけに、ハイテクな夢ある舞台設定の描き方もとっても良くて、私は自然に感情移入し、あらゆるシーンで涙流したよ・・・。 昔の「アニー」のファンも、この映画は全く別物として楽しめると思う。

ところで、この映画はJay-Zも関わっているらしいが… Jay-Zといえば、"Hard Knock Life" …アニーの代表曲をサンプリングした歌流行ったよね。 Jay-Zも、アニーにはかなり思い入れがあったと思われる…。 1998年の曲かぁー。16年以上前だ… うー懐かしい…♪




2015年2月12日木曜日

第57回 グラミー賞 レビュー

先日、2月8日(日)、日本時間だと9日(月)… 音楽の祭典、グラミー賞の受賞者が発表された。勿論、月曜だし、仕事だし、ライブでは全然追えず、後追いで受賞者とざっくりパフォーマンスもチェック。

今年は、とにかくSam Smithがどれだけ受賞するか注目されたが、結果主要4部門中、なんとRecord of the Year, Song of the Year, Best New Artist を受賞し、その他Best Pop Vocal Albumを受賞して、計4つの受賞となった。
うーん、個人的には、Record of the YearとBest New Artistは想定内だけど、Song of the Yearまで取らなくて良かったんじゃない?!…って感じだが、グラミー賞の傾向として、どうしても受賞者が集中する。

Album of the Yearは、Beck "Morning Phase"になったが…かなり想定外だった。そして、もう何年前になるのか… Kanye WestがMTV VMAで、Taylor Swift受賞に反撃した事件を自らぶり返し、Beckに反撃しようとしたけど、一瞬でステージから引っ込んだのが、なんか中途半端すぎてダサかった。狙ったのかなぁ…
目立ちたがり屋カニエ様、今回新曲 Rihanna feat. Kanye West & Paul McCartney "FourFiveSeconds"の初生パフォーマンスでかなり注目されたんだから、余計な動きしなくて良かったのに…* アホだよね。

というわけで… 今年は、Sam Smith、Beck、Beyonce、Pharrell が一杯受賞し、逆に今年私としては評価したかった Ed Sheeran、Sia が無冠に終わった。2人ともちゃんとパフォーマンスはさせてもらっていたし (Ed Sheeranは、John Mayerと一緒ににパフォーマンス)、やはり今年の大注目アーティストであったことは変わりは無いんだけどね。チャート記録という意味では、Iggy Azaleaも大活躍の年で、Best Rap Albumぐらい取って欲しいとは思っていたが、Eminemが取っちゃったし…。 やっぱり白人女性ラッパー、しかもオーストラリア人…まだまだラップ業界にはアゲンストな人もいそうな気がする。 

個人的に嬉しかった受賞は… ①Best Pop Duo/Group Performance の "Say Something" - A Great Big World feat. Christina Aguilera、 ②Best R&B Albumの "Love, Marriage & Divorce" - Toni Braxton & Babyface、そして ③Producer of the Year, Non-Classical の Max Martin!!

まず、"Say Something" は、まさに本当にBest Pop Group Performanceな歌だったと思う。名曲だね。Toni Braxton & Babyfaceのアルバムは、年末私も評価した通り、本当に大人なステキなアルバムだと思ったし、単純に、このアルバムが注目されて嬉しい。

そしてMax Martin!!スウェーデン人のヒットメーカー!!POP業界においては、居なくてはならないスーパープロデューサーで、実績・功績も半端無いのに、Producer of the Yearは今回なんと初受賞!!今年は、ヒット曲が満載で、 "Problem" - Ariana Grande feat. Iggy Azalea、"Break Free" - Ariana Grande feat. Zedd、"Bang Bang" - Jessie J, Ariana Grande & Nicki Minaj といったアリアナちゃん楽曲がヒットし、更にTaylor Swiftの "Shake It Off" や、Katy Perryの "Unconditionally", "Dark Horse" もあったりとで、流石選ばれるだろうと確信していたけど、なかなかアイドル系POP音楽が評価されにくいグラミーで、彼が評価されたのは嬉しいね。 なんてったって、彼が手掛けた19曲の楽曲が、全米Billboard Hot 100チャートで1位を獲得しているからね。恐ろしいよ…。Taylor Swiftが、垢抜けて、カントリーポップスの可愛い子ちゃんから、音楽業界のスーパースターになったきっかけ "We Are Never Getting Back Together"も、彼の功績だしね。その他、Katy Perryの楽曲はほぼMax Martinだし、近年のP!nkの多くのキャッチ‐な曲は全てそう。古くは、Britney Spearsや Backstreet Boys、Ace of Baseだって手掛けていて、本当に凄い人だと思う。おめでとうございます!!

受賞記念に、Max Martinの功績ヒストリーどうぞ↓


パフォーマンス的には、Beyonceが、昨年のエロ&セクシーさ全開で若干引いた "Drunk In Love"と180度逆を狙った、白衣の天使ゴスペルパフォーマンスが印象的だったそう来たか…って感じ。戦略も含め…流石やりおる…ビヨ様。 (※昨年のエロパフォーマンスリンクはコチラ。比較すると面白い。)

でも、私がやはり一番注目したのは、Sia だね。最近彼女のミューズとして絶対登場するMaddie Zieglerという少女のダンスが楽しみというのもあるのだが、演出もとにかく楽しみだった。そして、今回パフォーマンス楽曲は、最近話題の"Elastic Heart"では無く、"Chandelier" の方だったが、ダンスは"Chandelier"と "Elastic Heart"の両方の要素を取り入れていた。そして、Maddieちゃんのダンスの相方は、なんと女優Kristen Wiig!まるで、PVを観ているようなセットのパフォーマンス、やはり本人は後ろを向いて歌っていても、インパクトはNo.1だったと思う。

Sia "Chandelier" については、以前私もブログで書いたが、今度改めてSiaの最近の "Elastic Heart" や、映画 「Annie」の楽曲について書きたいと思う。なるべく近いうちに…。

ちなみに、レッドカーペットの衣装も、Sia & Maddieちゃんのツーショットがとにかく可愛らしくて、私の中ではNo.1。 無冠でも、グラミーでの存在感は抜群だったね。

でも、純粋にドレス評価では、Taylor SwiftがNo.1!!グリーンドレスにパープルヒールの組み合わせは、私の最も好きな色のコンビネーションで、それだけでも評価するんだが… Best New Artistのプレゼンターを務めて、Sam Smithに最初にトロフィーを渡すことになった彼女のこの受賞者が書いてある紙表紙の色もパープルで色が完璧にマッチしている姿を見て、感動☆ テイラー、貴方はこの日も、完璧でした。Hands down!! 

グラミー賞ってとにかくパフォーマンスの豪華さは素晴らしいし、やっぱり業界的な注目度は高いのだが… しかしながら、今年はとにかく全米視聴率がとっても悪かったらしい。昨年から11%減の2,530万人だって。しかも、18歳~49歳の視聴率は8.5%で、昨年から14%減だって…。 裏番組にドラマ「Walking Dead」の放送があった影響だとも言われてはいるが、しかし8.5%って低すぎだよね…。音楽業界的には、悲しい事実だな…と。

以上、私の今年のグラミーレビューでした。

http://www.grammy.com/

2015年2月8日日曜日

六本木歌舞伎 地球投五郎宇宙荒事

色々書きたいネタが多過ぎて… 全くをもって、書けてない…。

まずは、先日観た、「六本木歌舞伎 地球投五郎宇宙荒事」について、書くとしよう。




脚本:宮藤官九郎、演出:三池崇史、出演:市川海老蔵、中村獅童 …というこの4名のコラボレーション、しかもなんと六本木で… というとても新しい歌舞伎。現在も絶賛EXシアター六本木で公演中だ。

私は初日の公演… 2月3日(火)、海老蔵の父である市川團十郎氏の命日に観てきた。2階席、近くには海老蔵のお母様もいらしていた。 

クドカンの手掛ける歌舞伎は、私はコクーン歌舞伎の「天日坊」以来だ。
元々クドカン作品好きだし、コクーン歌舞伎の「天日坊」も気に入ったから… 今回の「地球投五郎宇宙荒事」は、どんな舞台になるのだろうと、ワクワクしていた。そもそも、三池監督は、初歌舞伎なわけで…。

そもそも、この歌舞伎をやることになった発端… 海老蔵と獅童が楽屋裏で何か新しいことをやろうと話し合い、中村勘三郎氏から、「成田屋のお家芸は“荒事”なんだし、新作をやるなら最後は地球を投げちゃうくらいのことをやって欲しいね」と言われたとかで、そんなことから生まれたらしい。

第1幕と、第2幕の冒頭は、現代のオフシーンが描かれていた。海老蔵と獅童の楽屋裏の設定… 再婚発表したばかりの獅童に対して、海老蔵が「結婚おめでとう!」と言ったり、かなり日常っぽい台詞。鏡の前で白塗りをしながら世間話… 顔が作らせていく様子、衣装を着るシーン等が、全て舞台の上で行われ、それが観ている側には楽しめた。
そしてなんといっても、加藤清史郎くん(初代こども店長)の大活躍!! 海老蔵の弟子という設定で、進行役を務めていたが、とにかく可愛い…。いや~最近は弟(2代目こども店長)が人気らしいが、お兄ちゃん中学生になっても、相変わらず可愛すぎる!!… 良い仕事してました。

そして舞台は、元禄時代、宇宙人がやってきたとかいう話。「スター・ウォーズ」全開!!★
獅童演じる宇宙人の親玉親玉「駄足米太夫(ダアシベエダユウ)」と、海老蔵演じる正義の味方「地球投五郎」及び「團九郎」の戦いが繰り広げられる。お家芸「團九郎」の睨みが、「フォース」とされていた。そこに加藤清史郎くん演じる与駄(ヨーダ)が登場するが…これまだ恐ろしく可愛らしい。 後半で、獅童登場シーンで、ダースベーダーのテーマ曲まで流れたからね…勿論三味線アレンジですが…。

正直、第1幕観終えて、私はちょっと首を傾げた。あまりにもバタバタで…。歌舞伎の良い部分があまり生きてなかったような気がした。… が、第2幕は良かった!!歌舞伎らしく、舞台演出も豪華になり、宇宙のシーンはステキだった。

今回の公演パンフレットが写真集みたいだな… と前の座席の人のをチラ見して思っていたが… 後からそれは、ルイ・ヴィトンとのコラボだと知り… そしてレスリー・キーが撮影でしたか!しかも、BMW、Yahoo!がスポンサー、シアター入口にもBMWの実車展示があったり、何かと新しく豪華。EXシアター六本木も、何度かライブで行ったことあるが、通常スタンディングのライブハウスが、歌舞伎座のような舞台と客席席が出来上がっていて、何から何まで、“新しさ満載”だった。

大阪公演・名古屋公演も決まったようで・・・スゴイね。