「俺は誰だあっ!」
ひっさびさの、コクーン歌舞伎。
以前1度だけ、コクーン歌舞伎を観たことがあって、あれはいつのことだったのかと思って調べたら、なんと2008年の第九弾「夏祭浪花鑑」だったわけで、今回は、第十三弾だから、実に4年前!! つまり、コクーン歌舞伎は、かなり気に入ったのにも関わらず、その間3つも見逃していたことになる…。なんとも切ない…*
何故コクーン歌舞伎が好きかというと、コンテンポラリー歌舞伎でエンターテイメントとして追及されているところ。そして、串田和美さんの演出・美術がとにかく素晴らしい~からである。
そして今回の「天日坊」…
ただでさえ、コクーン歌舞伎で、歌舞伎素人にもとっつきやすいのだが、その上今回は、クドカンこと宮藤官九郎の脚本だから、本当に歌舞伎素人でも100%楽しめる内容だった。
いや、もはや歌舞伎というより、クドカン・ワールド炸裂だ~★
「マジかよ」
まぁ~凄いわ… 色んな意味で、斬新で。
実は、この「天日坊」という作品は、元は「五十三次天日坊」という作品で、しかも145年ぶりの上演とのこと。145年ぶり… つまり誰も今生きている人で、この作品を観たことが無く、だからこそクドカンの個性が存分に出せたんだろう。改めて… クドカンって、凄いね… と感心したわけだ。
「俺は誰だあっ!」
…この作品のテーマである。
人間、自分が誰かわからなくなるってこと、あるよね。
思い込みっていうのもあれば、こうなりたいっていう自分の願望とか… でも、振り返れば、それとかけ離れた違う現実が待っていたり…。
時代を超えて、人間誰もが共感できるテーマだよね。
今回は、中村勘三郎パパの居ない舞台… どうなるか?とも思われたが、今回の役柄に中村勘九郎がはまっていて、とっても良かったよ。勘太郎⇒勘九郎に名前を襲名し、今年はほんと勘九郎の年。平成中村座「五月大歌舞伎」も観て、本当に出ずっぱりで頑張り、更に今回のコクーン歌舞伎での演技は、本当にとっても良かった。
でも、何より、串田和美さんの演出… とくに衣装がステキだったわ~。
平場席に座っていたら、ちょうど隣にお三婆が「ちょっと一休み」とか言って腰かけたのだが… 私はその着ていた衣装の羽織の色と織を間近で見て、うわぁ~ステキや~☆ って見とれましたわ。
トランペット、エレキギター、パーカッション… 音楽もとっても斬新で、ほんと楽しめましたわ。
歌舞伎処女の方に、オススメね。
Wカンクロー (宮藤官九郎×中村勘九郎)の舞台をお楽しみあ~れ。
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